2019年09月17日

台風のこと・木々のこと・本来の土木のこと

台風15号で被災した千葉の方々に、必要なもの、足りていないものをピンポイントに支援できるシステムを教わりました。↓
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おかげさまで今年旅でお世話になった鋸南町に鋸を送れました!
みなさまもよかったら、みんなで少しずつどうでしょう。。

以下、今回の台風をめぐっての、特に、木々のこと。。

【9月9日記】
台風、すごかったようなんだけれど、昨夜は体調が思わしくなかったのもあって、自分におまじないかけながら寝入ったら、スッカリ熟睡して、暴風のぼの字も覚えがないまま、朝になっていました。
目覚めて、自分ちの入口にある大きなセンダンの枝がバッキリと折れていて、おとなりのおうちへの電話線が断線してダランと垂れ下がっていて(電線でなくてよかった!)、大家さんちからはがれたトタンの波板がうちの前まで飛んできてて、大家さんちの中庭の藤棚が倒壊してるのを発見。びっくりして飛び出して、大家さんとご近所さんたちとかたづけをして、次の台風で奥のおうちの電線が断線してはいけないと思って、残っていたセンダンの枝をみんな切った(も少し伸びると電線にかかりそうなところの枝)。

それにしても、なんというか、このセンダンも、ほかの木々も、体を張って風をいなしてくれていたんだと思うと泣けてくる。

みんなで作業するのは、明るい気持ちになった。これだけの被害なら、なんにもなかったに等しいよ、と大家さん。そのとおりだと思った。

【9月17日記】
その後、千葉や大島の被害状況を知って唖然としました。今年初めてなぞの旅でお邪魔した鋸南町も大変なことに。そしてつい先週のなぞの旅でお邪魔した大洗も……。

倒木のために被害が拡大していることを知るにつけ、それで本当に大変な思いをしている方々、安心・安全や命まで奪われた方々のことを思うと言葉につまりましたが、同時に木々が悪者にされそうで心配になり、防風林はないほうがいいといわれて半泣きになり、健やかな木は風をいなしてくれることを一生懸命話し、その後も友人と杉の話になると、なぜか涙が出るなどしていました。

そんななか、友人が杉の溝腐れ病について教えてくれて……、杉の健康がそんなに損なわれていたことを知りました。

台風の少し前(先月末)、地元の駅前のケヤキの木と知り合ってから、健康を損なった木が耐えきれなくなって自ら枝を落とすことについて知って、街中の木々の健康について考えるようになっていました。が、今回の台風ではそれが森という大きな規模でも、挿し木で増やされ、間伐してもらえず陽が入らないまま、病を持つ木々が広がっていたことを知って、びっくりしました。

皮むき間伐などの活動にもっと参加しなくちゃ、と思い改めると同時に、やっぱりカギは土木にあるんだろうな、と感じています。「自然と人がうまくつきあっていける環境整備=土木」と矢野智徳さんの言うところの土木。石垣をつくり、木造建築を伝統工法でつくっていた人たちが体感でわかっていたこと。重機とコンクリで合理性重視でやる土木が見失った、見えない地下の水と空気の動きのこと。



この動画で、改めて矢野さんの説明をじっくり聞き入りました。
「大地・生物・気象=環境」
「大地の中の気象学が抜け落ちている。どう空気が動き、どう水が動いてるか。土の中の空気を追う。土の中の気象」。
「自然災害と言いながら、人が、土地利用のなかで、自然災害を逆に増幅させてしまった、巨大化させてしまった。極端にいえば、人災だといっていい」

「焦らず慌てず、ゆっくり急ぐ」
posted by な at 22:18| Comment(2) | 気がかり

2019年09月07日

なぞの旅・2019

IMG_9472.JPG今年も無事に、相方の早めの誕生日祝いのなぞの旅、行ってこれました 行き先を告げない旅。

電車で東京駅に出て、東京駅からは高速バスに。水戸行きに乗ると、「千葉か、長野かと思ってたー」と相方。「予想外度はどのくらい?」と聞いたけど「なるべくなんにも考えないようにしてたから」と答えを濁される。

水戸は駅前すぐにとても感じのいい川が流れてた。両川岸ははるか向こうまでずっと草がふさふさしていて、でもぼうぼうではなくて。駅ビルもどどーんと大きいのに不思議とうるさい感じがなく。。なんか気が澄んでいる町だなーと思った。

水戸駅近くでランチを食べに、個人経営のお店に入りました。サービスでホタテ入りの茶碗蒸しとお味噌汁が付いてきて、さっそくおめでたかった。。そこのおかみさん、我々のキャンプ道具を見て「キャンプはどこへ行かれるんですか?」と聞くので、「すみません、実は内緒の旅をしてるので言えないんです、お教えしたいんですけど。。。」というおかしな返答をするはめに。

おかみさんはでも「いいですね、そういうのも!」とにこやかにおっしゃってくださり、どうぞお気をつけて、と送り出してくださった。。

IMG_9414.JPGそして水戸駅から今度はローカル線ホームへ。2両編成の大洗鹿島線。赤いかわいい電車。相方はこういう電車がどうも好きらしく、機嫌がよさそうでした。

終点大洗で降りて、海辺のキャンプ場へ。ここは「大洗海の大学」、別名Adventure Navigation Crew of Oarai略してANCO(ちなみに大洗の名物はあんこう鍋)というNPOが運営しているキャンプ場で、サイトから海が見えるし、徒歩圏内に温泉施設があるしスタッフのみなさんは感じよい人ばかり。

IMG_9480.JPG設営を済ませて浜へ散歩。。。そのまま自動車道沿いの松林の中の小道を歩いて、焚火のたきつけ用に松ぼっくりやら小枝やらを拾い集めながら、茨城でコーヒーといえばー、な、サザコーヒーへ。将軍珈琲と将軍珈琲味のソフトクリームをいただきつつ日記タイムに突入しました(相方は、日記を書くのがとても好きな人なので、日記を書く時間は必ず旅のあいだに確保する必要があり。。)。

IMG_9425.JPGIMG_9428.JPGさんざんゆっくりして、薄暗くなるまで日記を書いてから、虫の大合唱を聞きつつ歩いてキャンプ場へ戻る道すがら、太古の海水を組み上げているという温泉施設に寄って、露天風呂でぼやーんタイム。それからサイトにもどって、暗闇の中、焚火料理を開始しました。相方には玉ねぎをスライスしてもらったり、じゃがいもに切れ目を入れてもらったり。闇鍋状態で調理して、無事ハッセルバックポテトとジェノベーゼのお米麺パスタ、ピーマンのホイル焼き、即席スープをつくって、暗がりのなか食しました。喜んでもらえた。。!

薪がだいたい燃え尽きるまで、のんびりして就寝。とてもきれいに、不規則に「しゃららん、しゃららん」とうたう虫がいて、うっとり聞き入りました。

IMG_9459.JPGIMG_9455.JPG翌朝は、起きぬけに浜へ散歩して、帰ってきてからまた焚火料理。浜で拾ってきた流木に生地をまきつけて、焚火で「へびパン」焼きました。アルミホイルの即席フライパンでパンケーキ型にも焼いてみた。へびパンは相方は初めてだったらしかって、楽しんで焼いてくれました。

ゆるっと撤収したあとは、お昼までキャンプ場周辺でのんびり過ごしてランチを食べてから鹿島神宮駅へ。そこで降りて、駅前のロッカーへ。ここで相方に「明日の着替えだけ手荷物にして後はロッカーに入れてください」と言ったら、相方はびっくりして、今回ではこれが一番びっくりだったよー、と。

キャンプ道具を全部ロッカーに入れて身軽になって、まず駅近くの喫茶店へ向かう。途中でサッカー日本代表のユニフォームを着ている男女とすれ違い、「あれ、今日の代表戦って、鹿島なのかな?」と私が言うと、相方は今日が代表戦ということはすでに知っていて、お店につくなり今回招集されてる選手は誰かをスマホで調べてくれる。。店内は鹿島アントラーズにちなんだものがわんさかさ。わたしは少し熱中症ぽい症状が出てやばくなりかけてたので、かき氷に救われつつ、日記タイム。

そのあとまた大洗鹿島線に乗り込みました。相方は日本代表のユニフォームを着た人がいっぱい乗り込んできているのを見て、「鹿島で代表戦って初めてなんじゃない?」と。

「時間あるし、せっかくだからちょっと降りてスタジアム前まで行ってみる?」と私が言うと、「そういうこと、前もしたことあるんだ。代表戦で。券持ってないのにスタジアムの前まで行ってね」と相方。そのときはダフ屋も出てたそうだけど買わず、スタジアムそばの飲食店のテレビ画面で観戦したとのこと。。。

「今日、当日券ってあるのかな?」(相方)
「どうかね?もしあったら、見たい?」(私)
「見たい気もする」(相方)
「そうかー、森で鳥を見るのとサッカー観戦なら、サッカーのほうがよかった?」(私)

「森もいいよね」と言いつつ、今日のスタメンはどんな感じかなどをスマホで調べる相方。「え、久保も出るの、なら見たいかも」と私も言って、それじゃまあ、時間もあるから、ちょっと前まで行くだけ行ってみようか、と降りてみた。

スタジアム前は試合開始2時間以上前だというのににぎわっていて、対戦相手のパラグアイのフードの屋台なんかも出ていて。雰囲気を味わいつつ、少し歩いていくと目の前に「当日券発売所」のでっかい文字。「券あるのかな?あるとしたらどのくらいの席かね?」と窓口の前まで行ったところで、ポッケからチケット2枚を出して「実は、すでにありますー」と見せた。相方は「おお〜〜〜〜」と低い、長い声を上げた。。。なんという地味なリアクション。

耳どしまな相方は、ここはスタグル(スタジアムグルメ)がおいしくて有名なんだよ、といそいそとフードのブースの列にならび。。。おゆうはんをゲットして席に着きました。

「代表戦、生で見るの、初めてだよ〜、こんなに早くに試合前からスアジアム入りするの、初めてだよ〜」と言いつつ、早いおゆうはんを食べつつ、選手がピッチに出てきてひとしきりウォームアップをするのを双眼鏡(鳥を見る名目で持ってきていた)で眺めて。そして試合を観ました。カシスタだけあって、大迫への拍手が特に大きかった。。IMG_9494.JPG

というわけで今回の謎の旅、心配してた雨に降られず、よかったです。。。!

なんかひさびさにがっつりすべてから離れて骨休めできました。。相方もリフレッシュできたー、と。

しかし、謎の旅は行き先を言わずに黙っておくのは大変じゃないけど、行き先がばれないように嘘をつくっていうのは疲れるんだなー、とは学んだ。。ほんととは違うことをほんとのように装うのは、なかなかエネルギーがいるもんなんですね。役者さんとかすごいね。

このあと、もう何も謎にしとかなくてよくなった、旅の最終日に相方にも私にも想定外のサプライズがあったのだけど、すでに大変長いのでここらへんで。。。
posted by な at 15:33| Comment(0) |

2019年08月10日

ヘンなクリエイティブ?→海にグラウンディング

IMG_9192.JPG大家さんから何年も前に”あずかった”鉢植えのプルメリアの、同じ鉢の中から草がしばらく生えてきてたので、水の蒸発を防ぐためにも、プルメリアの足元に草があったほうがよいね、とそのままにしてたら、白い百合の花が咲きました。

プルメリアは、あずかってから一度も咲いたことがなくて、いつか咲くかなとのんびり様子見してたのだけど、かわりに咲いたこの百合。。。切って、花瓶に活けてみた。

レモンイエローの花粉が、ものすごくきれいで、そそられます。自分が虫だったら、ぜひともこのふわっとした花粉に触ってみたい、この上で寝転がってみたい。。。

服につくと落ちない、強力な色素をもった花粉。自然はやっぱりすごいな、こういうのつくれて、と思う。

ところでうちのプランターでは不思議現象が他にも起きていて。しばらく前に、おいしかった無農薬のネギの、根っこから上2センチほどを切り落として料理したときに、それを植えて、そのあと何回かそこから新しく伸びてきたネギをまた切って(根っこはそのまま土の中に残して)食べてたのが、いつのまにか消えたかな。。。と思ってたら、そのおんなじスポット(まさにそこネギ!ってところ)からミニトマトがいつのまにかぐんぐん伸びて大きくなっていた。。。ネギの根っこは2個うえたのだけど、その2個とも!まさにそのスポットから2本のトマトが生えているなう。

プルメリアが百合になり、ネギがトマトになる。いろいろありますね。。

***

今年は熱中症的症状が出て、はからずも夏休みになっていたこの1週間でした。熱中症の症状は時差があって出ることを学んだし、一晩寝て起きたら治るというものでもないというのも学んだ。そして熱中症予防としては、塩分はスポーツドリンクとかよりもむしろ食事からのほうがたくさんとれること、お味噌汁と梅干が最強なことも学べてよかったです。この記事がわかりやすくて、よかったです。

しばらく臥せっていて、そのあいだものすごくたくさん寝て。雑多な夢をたくさん見た。亡き母がいっぱいでてきてくれたし、なんと亡きにゃみちゃん(ねこ)が出てきてくれたので、もう大ラッキー!! 足元に歩いてきたので、床に膝をついて、にゃみちゃんをかこむように腕で丸く円を描くようにしたら、その腕にむぎゅーっと額を押し付けて、前脚でわたしの腕をむぎゅーとつかんでくれた。猫式の「ハグ」でした。うれしかった。。。

夢の中では、死んだ人も生きてる人も、最近の友達も昔の知り合いもごったまぜになって、みんなふつうにつながりあって登場するからおもしろい。夢の中ではそれが「ふつう」のことになっていて。やっぱり海王星は時間も距離も超えている境地なんだな、と改めて。

しかし眠ってる時間が長すぎたせいか、夢をつくる係の人も夢の生産ペースに遅れをとったみたいで、焦ってそこらへんにある記憶の断片をちゃちゃっと組み合わせて繰り出してたとしか思えない。にゃみちゃんのハグ以外は、ほぼなんの含蓄もなさそうな、突拍子もないディテールで構成された夢ばかりでした。それはそれでエンターテイニングだったけども。。。ヘンなクリエイティブ、としか。。。

でもここしばらく自分としては大それたチャレンジを始めてしまってたところだったので(グリーンウッドワークの愉しみを少しずつほかの人と共有していこうと)、それで神経がいろいろきうっとなってたみたいだったので、ヘンなクリエイティブな夢のおかげさまで、なごんだし、休まった。

なるべく心穏やかに歩みを進めたいです。そこ大事。

IMG_9160.JPG今回元気が回復した決め手は、海でした。頭が重だるいのはやっと抜けたけど、食べるとまだ体調が悪くなるのは続いてたので、迷いに迷ったけど、ともだちの(み)ちゃんが楽しみにしてた海水浴だったのもあって、わたしはそしたらみんなが浜にいるあいだ、となりの美術館にいよう、と決めて一緒に葉山に行って。車で連れて行ってもらえたおかげで、道中は涼しくて大丈夫で。でも浜についたら炎天下。。。だけどついた時間が午後遅かったおかげもあって、そしてオンショアの風がずっと吹いてくれてたおかげもあって、浜はとっても涼しかった! それでなんとなくやっぱり自分も海に入ってみようかな、と。万一のときのために持参してた水着とモモンガ上着(これを着ると浜で着替えができる)を出して、ささっと着替えてしまいました。

みんなのあとから遅れて海に少しだけ入ったら、今日は波が高めだったけど、でもぜんぜんなんの怖さもなくて。ただ体力ないときだから、ガシガシ泳いじゃだめだよね、というのだけ気をつけて、少し浮かんだり水に浸かったりして、浜に上がって、日陰に入って風に吹かれてお日様を間接的に浴びて、ゆっくり過ごしたら、夕焼けのころにはなんだか体の芯がしっかりしてた!

海にグラウンディングした実感があり。。毎年暑いさなかに浜で過ごすと思うけど、どんなエアコンの効いた屋内よりも、浜で過ごす方が涼しい。少し水に浸かってからそのまま上がって風に吹かれていると、涼しさがずっと持続します。

IMG_9200.JPGIMG_9162.JPGIMG_9198.JPG夕暮れどきまで浜にいて、傾いた太陽が波を金色のゼリーみたくするのを眺めて、空に不思議なくっきりした境界線が引かれているのを眺めて。沈んだ太陽が空につくりだす茜色の変遷をずっと眺めて、とおくの雲の中に稲光がぴかぴかするのを眺めて。。。

それから少量のおゆうはんを食べて帰りました。食べても気持ち悪くならなかった!

海は無理だなあとあきらめてたわたしを連れ出してくれた(み)ちゃん、(ゆ)ちゃんに、もう感謝しかないです♡

元気の素は、やっぱり海や風なんだなあ。
posted by な at 11:58| Comment(0) | 季節のこと