ここしばらく、ものすごく体に疲れが出ていて、なかなかたいへんだなーと思っていたのだけれど、よく考えたら、ぼーっとできる時間が不足していたのでした。。。
で、昨日は、珍しく休日だったパートナーと、近くの川へボートに乗りに行きました。「のんきや」という名前の貸しボート屋さん(ぼーっとするには一番の雰囲気なのです)があって、このところずっと、そこに行きたい行きたいと思っていたのです。
というのも、ここ1月くらい、電車の中から見える川の様子がおかしいのが気がかりだったのでした。水があまりにも少なくなっていて。おかしい、おかしい、なにか起こっている、「再開発」とかじゃないといいけれど、と祈りつつ、のんきやのおじさんに聞けばわかるはずと思っていました。
そしてようやく、川へ行ってのんきやのおじさんたちに「ボートに乗りにきたんですが」と言うと「今はやってないのよ」という答え。聞けば、台風のせいで、近くのダムのコンクリがはがれて決壊したとのこと。水が減ってしまったので、もう今は、ボートが出せないほど浅くなってしまっているそうです。
いつごろまでこの状態なんでしょう?という質問に、おじさんたちは「さあね、おれらは国土交通省じゃないからわからないねえ」と笑います。そのうちに誰かが神社かなにかのお札を出してきて「これに拝むしかないね」と笑い出し。。。わたしたちもお札に両手を合わせてみたりして、おじさんたちも大笑い。
ボートが出せなくなっているのに、やはりのんきやさんには和やかな空気が。。。
のんきやさんは今は貸しボートはお休みで、釣り人などを相手に飲み物やカップめんを売ったり、バーベキューする人たちに炭や薪を提供することだけをしているようでした。
それで、私たちは、ボートで食べようと思っていたお昼ごはんを持って、中洲へ行き、そこに倒れていた巨木の幹に座って食べました。この巨木も、こないだの台風で倒されたようでした。。。
「再開発」とかじゃないんだ、自然災害だったんだ、とホッと胸をなでおろしたけれど、でも、この状況が続くと、やはり大変そうです。。
干上がった川底のせいで、中州はいつもの倍以上の広さになっていました。ごろごろと石がたくさん。しらさぎや、白い小さい鳥や、シジミみたいな鳥などが浅瀬で水遊びをしていました。向こう岸では、小学生くらいの男の子4人が、焚き火をたいていました。自転車を川原にとめて。
空には、クマがスーパーマンのポーズをしながら飛んでいるような形の入道雲が。雲のふちが銀色に縁 取りされていてきれいでした。
帰り際、のんきやさんの脇を通っていこうとしたら、「国土交通省」と書いたバンがやってきて、青い作業着を着た人たちが降りてきました。
のんきやのおじさんはすでに顔見知りのようで、青い人たちに「いや〜、もう困ってるのよ、もう2回も船を動かさなくちゃで。船底があがってきちゃうと、割れちゃうから。。。今はね、船大工もここらへんにはいないのよ、長瀞まで行かなきゃいないから。。いや〜弱ってるんですよ」と苦境を訴えておられました。けれど、終始笑顔。
私たちに対しても和やかに笑っておられたけれど、国土交通省のお役人に対しても、おおらかな笑顔で。ボートも営業できないし、船のケアは大変だし、相当大変なはずなのに。。。
のんきやという屋号だけあって、さすがです。
早くあの川に水が戻りますように。