ともだちが、今年、田んぼを初めてやりました。20代の、きゃしゃでちょっと物静かな女の子と、同じくひょろんとした男の子の2人で、2人ともほかの仕事をしながら、仕事に行く前や帰った後、週末などに作業をして、いろいろわからないことを年配の農家の方たちに教えてもらって乗り越えながら、友人知人にいろいろに手伝ってもらいながら、なんと7反の田んぼで、無農薬で、立派なお米をつくったのでした。
(追記:「食べもの」をつくる、という営みについて、自分で体験して感じて、知って、考えていきたい、と思ったのが動機だったみたいです。それにしても、やることのスケールが大きくてすごい。。。1反とは約1000平方メートル、つまりおよそ縦30m×横30m。その7倍の広さ。。!)
秋にそのお米をわけていただいて、箱に入れて、届けてもらっていました。
ラベルも彼らのてづくりで、カエルの写真、田んぼの写真などのコラージュがしてあって。田んぼとのかかわりが、ほんとに楽しかったんだなぁと、伝わってきます(たいへんなことも、いっぱいだったろうけれど。。)。
7反の広さの5枚田んぼ、1つ1つににんげんの名前みたいな名前をつけてたそう。うるち米の収穫前は、刈り取ってしまうのがさみしくて、最後の晩はお弁当をもって田んぼに行って、ゆれる稲穂の前でおゆうはんを食べそう。
そんなふうに、愛されて、かわいがられて育った、お米たちを、食べはじめたのは、相方がひよこ豆カレーをつくってくれた日でした。
一口食べて、「このカレーは、我が家史上いちばんおいしい!」と思いました。すごいー上手ー!!と、いたく感心したのだけれど、そのあとで、「いやこれは、カレーもおいしいけど、このおいしさはごはんのせい?」と思い至りました。
で、ごはんだけ食べてみると、これがまた、おいしい。。。。。。
正直、お米の味がそんなに違ったりするものだと思っていなかったので。。(←世間知らず)
ともだちのつくったお米だから、ということを差し引いても、ものすごくおいしいのでした。以来、「炊いたお米そのものが、ごちそう」状態が続いていて、しあわせです。
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田んぼで、最後のもち米の収穫作業を終えて、ひと段落ついて、ちょっと頭の換気をしたいということで、その(ま)さんが先日、遠方から遊びにきてくれました。
農業をしている人は、収穫の後、冬に旅に出る、というイメージありますが、ちょうどそんなふう。
で、一緒に、『人間はなにを食べてきたか』というシリーズもののDVDの「お米編」を見たらば、
お米を伝統的につくってきた文化では、村の家々が全部、お米の収穫を終えたその次の日が「新年」、となっていました。なので11月のどこかで新年がやってくる、というふう。
で、新年がくると、数日から1週間くらいを、食べて、遊んで、祈って過ごして、そのあとまた翌年の作業が始まる。。。循環の文化の中の、節目ということが、よく伝わってきました。
11月に新年。昔は、この島でも暦と農が完全に結びついていたのかな。。?
お米と新年のかかわりを感じつつ、2011年は、(ま)さんたちが育ててくださったもち米をいただきながら新年を迎えよう、と楽しみに思っています。
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(ま)さんたちのつくったお米、まだおわけできるそうなので、興味あるかたは、ご連絡ください。白米、5分、玄米から選べます。右の「メールフォーム(ご連絡はこちらから)」に書いていただけたら、折り返しメールでご案内さしあげます☆
お歳暮の習慣はないけれど、お年賀は毎年実家や親類に持参するので、今年は(ま)さんのもち米を贈りたいなぁと思っているところです☆